TCS認定コーチのウスイです。
僕たちコーチは、「視点の数」を増やすことを常に意識しています。
特にTCSのコーチは、口癖みたいになっているところがあります。
ここで言う「視点の数」とは、1つの出来事・物事に対して複数の角度から捉える目線のこと。
ではなぜ、視点の数を増やすべきなのか。
それは、視点の数が増えることは、可能性を増やすことに繋がるからだ。説明しよう。
とあるヒット商品の話
「鼻セレブ」
この商品をご存じない人は、おそらく少ないだろう。
私の場合、春の相棒だ。欠かせない、心の友である。
開発者さんは神だ。
ただ、この商品、実は当初はあまりヒット商品とは言えなかったそう。
というのも、ネーミングがこうだったからだ。
「ネピア モイスチャーティシュ」
うん、言いたいことはわかる。
なんか潤いそうだ。
だがしかし、残念ながら他のティッシュとの違いが明確に伝わるか?と問われると、残念ながら伝わらない…
他の商品に比べて割高だが、その理由がわからない。
だから、選ぶ理由が弱い、もしくは「ない」と思われた可能性が高い。
実際、毎年ひどい花粉症に悩まされる僕であっても、たぶん、スーパーに買い物に行って「ネピア モイスチャーティシュ」を見つけたとしても、「高い」ことを理由にスルーしてしまう。
妻の稟議も下りない。
視点を変えてネーミングを考えてみる
さて、このネーミング。
視点を紐解くと、僕はこう捉える。
「スペック」をそのまま伝える視点、ここでは「スペックの視点」としよう。
スペックだから、お客さんとしては、同様のスペックの商品を当然比較することになる。
・容量がどうか
・1枚あたりの厚さがどうか
などがこれに当たる。
当然、他のメーカーのティッシュとがっつり比較するし、下手をしたら1枚当たりの単価で割り算されて「安価なやつ」で着地する。
一方で、「鼻セレブ」だとどうだろう。
鼻がセレブになる。
ぶっちゃけ、あんまり具体的なイメージは沸かない笑
だけど、少なくともスペックの視点ではないのはわかる。鼻がセレブになるスペックとは?になる。
ネーミング担当者の思考過程を想像してみると、おそらくはこうだろう。
モイスチャー→ しっとりしていることを伝えたい。スペックの視点で捉えるとモイスチャー…だが弱い。
では視点を切り替えてみよう。
モイスチャー=しっとりということは…→鼻がかぴかぴしない。これは「得られる結果の視点」と言えそうだ。
もう一声いけそう。
鼻がカピカピしない→鼻がセレブのようにピカピカして綺麗…
これだっ!!! (若干無理あるが…)
つまりこれは、「得られる未来の視点」と捉えられる。
このように、鼻セレブは、商品そのものは変わっていない(現場の改良努力は相当なものだったと思う)が、スペックの視点から、使うことで得られる未来の視点まで、計3つの視点で捉えなおすことができる。
その結果、届けられる可能性を増やしたということだ。
視点を増やすことは可能性を増やす
スペックの視点がダメということではない。
もちろん、それは必要。
だけど、1つの商品を、様々な角度から捉えなおすことにより、色々な選択肢を得ることができるということなのだ。
結果、得られた利益を商品開発などに再投資をして、もっといい商品を生み出せる可能性だってある。
色々な意味で、可能性をもたらしている。
これは商品の話だったけれど、自分自身に対する視点だって、他人への視点だって同じだ。
視点を増やせば、見え方が増える
見え方が増えれば、視野が広がる
視野が広がれば、選択肢が増える
選択肢が増えれば、可能性が増える
もし、1つの出来事に対してネガティブな感情が渦巻いて離れないのなら、別の視点で見てみたらどうだろう。
もっと、別の可能性をきっと見いだせるはずだ。
視点の数を増やしたいなと思ったら、ぜひLINEで絡んでください。
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